皆さん、「サモサ」という食べ物はご存知でしょうか?

インド料理屋に行ったことがある方であれば、カレー味のジャガイモを包んだパイを揚げたような、食事系スナックの「サモサ」をご存知かも知れません!
日本では(世界中でも?)すっかりインド料理としての地位を欲しいがままにしているサモサですが、実はその起源は中央アジアにあることはご存知ですか?
と、言うことで、この記事では下記について紹介しようと思います!
- 中央アジア版「サモサ」である「サムサ」とは?
- ウズベキスタンで食べたサムサの紹介とお店の場所・値段等
ちなみに…この記事では「サモサ」=インド料理、「サムサ」=中央アジア料理、と名称を使い分けることとします。
この呼び名の違いは地域差の表記ブレのようなものだとは思うのですが、“samosa”と“samsa”とで表記分けをしているネット記事も見られたため、ここでもそれに従うことにします。
中央アジアの「サムサ」はどんなもの?
中央アジアの「サムサ」(ウズベク語:somsa、カザフ語・キルギス語:самса)と、インドの「サモサ」(ヒンディー語:समोसा、ウルドゥー語:سموسہ)は、似たような起源をたどる料理だけあって、両者は基本的には同じような食べ物です。
つまり、餡を小麦の生地で包んで熱したもの、という点において、中央アジアのサムサとインドのサモサには違いがありません。

一番大きな違いと言えば、その調理法です。
インドのサモサは油で揚げるのに対して、中央アジアのサムサはタンドゥール(ウズベク語:Tandir、カザフ語・キルギス語:Тандыр)と呼ばれる釜で焼きます。
具材については、インドでは豆やイモなどがメインの具材になるのに対して、中央アジアでは牛肉やひき肉のミンチ、もしくはカボチャなどの野菜が主流のようです。
ただ、日本の総菜パンがそうであるように、ローカルショップに行けば、色んな具材を入れているのかもしれませんね!
ちなみに私の印象では、同じ中央アジアでもキルギスタンや中国の新疆ウイグル自治区などの東側では包みパン生地っぽくなり、ウズベキスタンなど西側に行くとパイ生地っぽくなるような印象を受けています!

ちなみに、タジキスタンでは「サンブーサ」(タジク語:самбӯса)という名前で呼ばれているそうです。
新疆ウイグル自治区から中央アジア5ヶ国全体にかけて、サムサは小腹が空いたときのストリートフードやスナックとして親しまれているようです。
ところで、インドのサモサは日本各地で食べられますが、中央アジアのサムサとなると、日本ではなかなかお目に掛かる機会がありません。
そんなサムサをどうしても食べたい!と思い、ウズベキスタンで実際に食してみましたので、その時の情報などを記載します!
ウズベキスタンで食べたサムサの紹介
ウズベキスタンの街を歩いていると、サムサの専門店と言うか、屋台のような店に出くわします。
日本の街中で例えると、たこ焼き屋やたい焼き屋があちこちにあるみたいなイメージだと思います。
私はこういうのをひとつ買って食べてみたかったので、古都サマルカンドの街中のサムサ屋さんに入って買ってみることにしました。場所を地図上に赤く印をつけてみました↓

そのサムサ屋さんは本当にサムサだけを売っているような店で、入り口を覗くと店の中でひとりで座っていたおじさんが私を迎えてくれました。

ラインナップはシンプルで、3500ウズベクソムのものと、3000ウズベクソムのものがありました。
ちなみに、前の看板には“ШЕРЗОД СОМСА”、“КИЧКИНТОЙ СОМСА”と書いてあり、私がどちらを選んだのかは不明ですが、取り合えず3000スム(大体30円)のものを購入しました。


後から考えると、“кичкинтой(キチキンタイ)”とはウズベク語で「小さな」という意味なので、私が買った安い方が“КИЧКИНТОЙ СОМСА”(=小サムサ)にあたる可能性が高いですね!もう片方のШерзодとは恐らく人名なので、手羽先で有名な「世界の山ちゃん」みたいな感じのセンスのネーミングか?(適当です。もし何か由来ご存知の方いらっしゃれば…)
サムサのお味は?
私が買ったサムサはその名前の通り小ぶりな手のひらサイズ、パイ生地で表面にゴマが少しかかった、「香ばし系サムサ」でした!(そんなジャンルがあるのか知りませんが)

中には羊肉ミンチが入っていて最高に美味しい軽めのミートパイという感じです!
このサイズ感も食べ歩きスナックとしても非常に秀逸で、これが30円ほどでいただける喜びを噛みしめながらいただきました!
今回の記事で私が紹介したサムサはサマルカンドのものですが、上述の通りサムサを売るお店は沢山ありましたし、首都タシケントでは最大規模のバザール(市場)である、チョルスー・バザールでサムサを売り歩いている人を何人も見かけました。
何れも激安ですし、シンプルなだけに外れナシなイメージがありますので、ウズベキスタンでお見かけの際には是非買ってみてくださいね!

なお、サモサと並んでインド感が強い“ナン”も実は中央アジアと繋がりがあり、そちらもまとめてみました!
それでは!!!!
コメント